地下アイドル乱立時代終焉へ。運営事務所統廃合加速、所属アイドルの“品質低下”、悪質運営問題などでシーン縮小化も



でんぱ組.inc、虹のコンキスタドール、寺嶋由芙などのアーティストが所属する株式会社ディアステージと、バンドじゃないもん! MAXX NAKAYOSHI、ぱいぱいでか美などが所属する株式会社パーフェクトミュージックの経営統合が、昨日6月7日に発表された。
「両プロダクションはそれぞれの特色を生かし、包括的なエンタテインメント産業の発展を目指していく」とのことだが、両陣営共に現状の停滞感や先行き不安など、様々な要素が絡んだ今回の経営統合という見方も出来る。

「でんぱ組.inc」のブレイクもメンバー脱退が続き、また後続グループの成長やブレイクがイマイチ伴わないディアステージ陣営と、「バンドじゃないもん! MAXX NAKAYOSHI」が“プチブレイク”するも世間的には地下アイドルの領域を突破できず、また他グループも成果を出せないインディペンデントな運営に限界を感じたパーフェクトミュージック陣営が、お互いに感じた限界をなんとか打破する為の「苦肉の策」とも言える今回の統合は、シーン全体の問題点と今まで勃興・乱立してきた、「地下アイドル乱立時代」が終焉するきっかけになる出来事にも思える。



また、現存している各運営事務所がこうした大手と中堅運営事務所の統廃合のように、シーン全体で淘汰が加速することも予見できる。

原因としては、近年問題になっている「所属アイドルの“品質低下”」と「悪質運営問題」が挙げられる。

アイドルになりたい人材が大量に流れてくると、その中でも「良い人材」と「そうではない人材」が混在してくるのはどの業界でも共通しているが、未成熟な新規運営事務所が「そうではない人材」を起用し取り敢えず地下アイドルシーンに参入、ノウハウや人脈もなく所属アイドルの品質も良くないため問題を起こすアイドルグループや運営自体が勃興したのが、ここ近年の「地下アイドルシーン」の負の側面だ。

さらには、安易な資金調達のために劣悪な条件でアイドル人材を酷使する、悪質な運営事務所もシーンの問題点としてあり、「地下アイドルの運営の9割は悪質」などという噂がファンや専門家の間でもささやかれる始末だ。

数は多く増え一見盛り上がっているように見える地下アイドルシーンも、アイドル夏フェスに参加するアイドル自体が超大手以外は小粒のグループが目立つようになり、シーンそのものが縮小化をしていることが、目の当たりで発生している。
今後地下アイドルシーンは生き残りを掛けた統廃合を含む消耗戦に突入してくる中にあって、ファンも安易に新しいアイドルを推していくのではなく、どのような選択肢を取っていくのか、見る側も考える必要が出てきそうだ。

TEXT:まてこい @matekoi

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)